塾に行ってるのに全然伸びないし、それどころか下がってきちゃってて…。それで、このままではいけないと思って他の塾さんを探しはじめたんです。
今年(2023年)の3月、保護者の方から一本のお問い合わせの電話を頂戴しました。
それをきっかけに、当塾の体験授業を受けられたのが高田コウタ君(上永谷中学2年生 仮名)です。※プライバシーに配慮し、仮名での記載となります
体験授業の初日に、1年生後期の期末テストの答案を持ってきてもらいました。
それを見て、正直、ビックリしました。
点数が相当ひどかったんです。
答案を見ると、苦手箇所の点数が取れてないというよりは、全体的に点数が取れていませんでした。
率直に申し上げて「小学生から塾に行ってこの点数?、塾で何を勉強していたんだろう?、これじゃ塾に行ってた意味がないんじゃない?」と思わずにはいられませんでした。
コウタ君は、小学4年生から大手塾に通っていました。
しかし、塾に行っているのに点数が伸びないどころか下がってきていたため、他塾を探されたのだそうです。
今回のブログでは、約半年でコウタ君がどうやって成績を伸ばしたのか?を紹介したいと思います。
※このブログは、2023年11月に執筆しました
このブログを書いた人
翔優館塾長:秋間 義浩
小学校の恩師の影響から、将来の夢は「学校の先生になること」だった。
学生時代に、塾講師のアルバイトをしたことがきっかけで「自分の個性を活かせるのは、学校の先生より塾の先生なのかもしれない」と感じ、アルバイト先に直談判し入社することに。
大手学習塾では、1教室で100人以上の生徒を指導してきた実績があり、また教室長も歴任。その後「より生徒の進路や人生にも関わる塾講師でありたい」という想いから、同僚の塾講師たちとともに学習塾を創業した。2016年には、さらに自分の理想とする学習塾像、塾講師像を体現すべく、創業した学習塾からも離れ、たった一人で現在の学習塾、翔優館を横浜市港南区に設立した。
気づけば、塾講師歴30年超。累計1,000人を超える生徒たちを指導。つねに、素直な心と素敵な笑顔を心がけ、日々、生徒ひとりひとりを大切にして指導に当たっている。
少人数で友だちもいないから勉強に集中できる
大手塾は、成績ごとにクラス分けされることがあります。
コウタ君は、おそらく以前の大手塾でも成績下位層のクラスだったと思われます。
誤解を怖れず申し上げますが、大手塾の成績下位層のクラスは生徒たちの話し声などがうるさくて授業が成立していないこともあると耳にすることもあります。
さて、コウタ君が他塾を探す際に当塾「翔優館」を選んだのは、同級生が通っていたからだったそうです。
そして、体験授業を受けてみたら授業もわかりやすく勉強に集中できたとのこと。
また、以前の塾は「友だちも生徒自体の人数も多いので、授業にあまり集中できなかった」と教えてくれました。
けれど「翔優館は少人数だし、知っている人もほとんどいないから勉強に集中できる」と感じてくれたらしく、転塾してゴールデンウィーク明けから当塾で学ぶことになりました。
はじめは授業について行けるかも心配するほどでしたが…
さて、当塾でコウタ君の成績を伸ばす取り組みがはじまりました。
先にも書いたとおりスタート時点では、まったく“基礎力”がない状態でした。
- 数学は、四則計算がスムーズにできない
- 英語は、英単語がわからないし、英文の構造を理解できていない
- 国語は、語彙力に乏しく漢字の読み書きもあまりできなかったため読解ができない
- だから、他教科の問題も文章から出題の意図が読み取れない
- また、理科・社会の暗記が苦手(集中していなかったり、忘れやすい)
このような状態でしたので、私としてはコウタ君が授業について行けるかも心配でした(実際は、杞憂に過ぎませんでしたが)。
私の心配が杞憂に終わったのは、コウタ君が一生懸命努力する生徒だったからです。
授業中、私がいろんな厳しいダメ出しをしても、それを受け入れて黙々と勉強に取り組んでいるんですね。
塾にもほとんど休まず毎回授業に来ていますし、テスト前の「勉強道場(テスト対策特訓講座)」も一人で黙々と勉強していました。
その姿から、私は「ここで成績を伸ばす」という覚悟をコウタ君から感じました。
とはいえ、今でもまだ十分に授業で学んだことを覚え切れずに点数に結びつかないところもあります。
けれど、コウタ君の勉強に取り組む姿勢から、着実に成績を伸ばせることを私は確信していました。
勉強のモチベーションになるものとは?
以前はどうあれ、現在コウタ君は真剣に勉強に向き合い、黙々と取り組む生徒です。
彼の“飽きずに勉強をやりつづけられる力”は、本当にスゴいと思います。
そして、彼の勉強へのモチベーションを支えていたのは「明確な目標」でした。
コウタ君は、当塾に転塾してきたときから「〜〜高校に行きたい」という気持ちを強く持っていました。
コウタ君のように、目標のある・なしは勉強へのモチベーションに大きく関わります。
当然、目標があることは勉強への大きなモチベーションになります。
また、彼と過ごす時間が増えるにつれて、コウタ君はもともと「自分がやりたいこと」をしっかり持っている生徒だということもわかってきました。
彼は、中学校の部活には入っていなんだそうです。
部活でやりたいことがなかったので、外部の某クラブチームに参加して活動しているのだそうです。
やってはいけない“身につかない勉強法”とは?
ここまでご覧いただくと、こんな疑問を持たれるかもしれません。
「こんなにしっかりした子なのに、なんで成績が伸びなかったの?」
私の長年の観察では、コウタ君にかぎらず成績が伸び悩むお子さまには理由はどうあれ「授業の受け方」に問題があります。
例えば、大手塾さんの場合、宿題が多い傾向があります。
そのため、宿題に追われてこなすことで精一杯になっている生徒もいると聞くことがあります。
また、宿題などのように先生から指示されたことはやるものの「成績を伸ばすために、宿題以外では何をやればいいか?」が自分ではわからない生徒も少なくありません。
そのように、目的意識があまり明確でなかったり、自分で考えることをしない勉強は“ただこなしている”や“ただなんとなく勉強している”ことになりがちです。
そうなると、どうしても学んだことが身につきづらくなってしまいます。
さらに、宿題をやっても○か×をチェックするだけで「なぜ間違ったのか?」、「自分は何が苦手なのか?」、「どういう勉強すればいいのか?」などを考えないことも起こり得ます。
つまり「何を・どのように勉強していいか?」を理解せずに行う勉強は身につかないんですね。
おそらくコウタ君も以前は“やらされている勉強状態”に陥っていて、何のためにやっているのかわからないまま宿題をこなしていたのだと思われます。
そして、勉強が理解できているかもわからないし、問題を間違っていたとしても「なぜ、間違えたのか?、どうすれば正解できるのか?」までは検証していなかったんだと思います。
それでは、どれだけ宿題をこなしても成績は伸びません。
当塾は、宿題をあまり出しません
大手塾さんと比べると、当塾は宿題をあまり出しません。
そのため、当初コウタ君のお母さんからは「それで大丈夫ですか?」と不安がられました。
そこで、私はつぎのようにお伝えしました。
宿題以外に勉強をやるのであれば、授業でやった内容を復習してください。次回の授業のときに、前回の内容を忘れていることがないようしっかり覚えておいてください。
それを、お家でやってください。英語であれば、テキストに書いた今日やった内容を読み返したり、授業でやった問題をもう一度解いてみたり、宿題の問題を解いてください。
私は、宿題は「何のためにやるのか?」という目的が大切だと考えています。
当塾では、宿題の一番の目的は「思い出すため」です。
つまり、復習のためですね。
そして、宿題をやるうえで、つぎのことを伝えています。
- わからなかったら調べてもいい
- 自力で解けた問題、調べて解いた問題を分けてチェックする
こうした作業を行うと、宿題って結構時間がかかるんですね。
ですが、これが効果的な宿題の取り組み方であり、思い出す(忘れない)ための勉強のやり方です。
そのため、このような取り組みができる分量しか宿題は出していません。
これができれば60点までは伸びます
上記のような「勉強やり方」を教わって、コウタ君は効果的な勉強を実践しはじめました。
また、当塾は少人数クラスなので、授業で頻繁に当てられるんですね。
そのため、いつ当てられても答えられるように授業を集中して聞くようにもなりました。
私の長年の指導経験では、ここまでのことがきちんとできるようになるとどんなお子さまも50〜60点ぐらいまではテストの点数が伸びます。
そんなタイミングで、コウタ君は2年生の前期テストを迎えました。
ちなみに、1年生後期期末テストの結果を一部紹介すると数学17点、英語31点でした。
それが、2年生の前期中間テストでは数学43点(思考・判断・表現:4点)、英語60点まで伸びました。
また、2年生前期期末テストは、数学47点(思考・判断・表現:25点)、英語44点という結果になりました。
期末テストで英語の点数は下げてしまいましたが、これは後期では挽回できると私は見ています。
点数が上がると字が変わります
特筆すべきは、数学の評価項目のひとつ「思考・判断・表現」の点数が大きく伸びている点です。
「思考・判断・表現」は、文章題や複雑な図形の面積や体積を求める問題で評価される傾向があります。
解答そのものだけでなく、考え方や解答を導き出した理由を説明させることで評価をするんですね。
つまり、コウタ君は計算問題だけでなく文章題なども解けるようになってきたんですね。
ちなみに、1年時の答案は字からあまりやる気が感じられませんでした。
空欄も多く、これでは得点は見込めません。
しかし、2年生の答案には字から問題を解こうという気持ちが伝わってきます(見比べるとよくわかるんです)。
そして、不正解の問題についても記入したうえで(考えて解いたうえで)間違うようになりました。
実は、コウタ君にかぎらず生徒の多くは、点数が上がってくると字をキレイに書いたり、ノートをキレイにまとめるようになります。
コウタ君にも、同様に変化が起きてきました。
ただし、現在はまだいわば“スタートライン”に立った状態です。
そして、スタートラインに立つまでの勉強は、どの生徒もわりとスムーズに行きやすいんです。
けれど、ここから先が難しくなってきます。
なお、スタートラインに立つまでが難しいとしたら、小学校時代の基礎ができていないか学習障害の可能性をお考えいただくのがよろしいかと思います。
高得点のカギ「思考力」を高めるには?
さて、50〜60点から先に行くには、ここまで身につけた知識を使って「思考」する力が求められます。
「思考力」とは、さまざまな力の総称だと私は考えます。
そのうえで、思考力の中のひとつの力を挙げるなら「イメージ力」です。
例えば、以下の文章題を頭の中で正確にイメージできるかどうかの力のことです。
(例)お皿にりんごを○個乗せました、お皿は何皿になりました。では、りんごはいくつありますか?
文章題を正解するには、文章を読んでその状況を頭の中もしくは紙面上で図式化・イメージ化して正確に理解することが求められます。
ちなみに現代は、イメージが得意な子と苦手な子の二極化が拡がっているように感じます。
その一因は、生まれたときからテレビなどの動画情報(文字以外の情報)が主体であることだと私は考えています。
いずれにしても、コウタ君は問題文を読んだらまず図式化することを徹底してもらいました。
それが、2年生前期のテスト結果にも現れはじめています。
ただ、今後もトレーニングは必要です。
今は、授業でできても復習しないと翌週ゼロに戻ってしまって解けないことも起きているからです。
ここからさらに上の点数をめざすには「勉強の習慣をどれだけ持てるか?、勉強量をどれだけ確保できるか?」がカギになります。
このとき、1日2〜3時間勉強するよりも、短い時間を毎日コツコツつづけたほうが学んだことが身につきます。
現在進行形で、コウタ君の成績アップおよび志望校合格ストーリーはつづいています。
勉強ができる生徒・苦手な生徒 その違いとは?
思考力を構成する要素としてイメージ力以外には「発想力」があると考えます。
自分が持っている知識を使って試行錯誤したり、知識と知識を組み合わせようと試みる力です。
発想力を磨くには、とにかく手を動かして考えることです。
勉強できる生徒ほど、間違ってもいいから自分なりに考えて解いてみようとします。
逆に、勉強が苦手な生徒ほど「どう考えていいかわからない」と言います。
「知識と知識をどう組み合わせるか?」だったり「知識をどう使って問題を解くのか?」といった考え方が身についていない状態なんですね。
しかし、そのような生徒も問題がさっぱりわからないわけではありません。
問題を解くうえで「ここまでは理解できているけれど、ここからが理解できていない」という状態がほとんどです。
その場合、まず「どこまでわかるのか?」を自分で分析をして把握することが大切です。
そのために、わかるところまでは手を動かす必要があるんです。
それに対して、勉強ができる生徒は「何ができて・何ができていない」という自己分析が詳細にできます。
それも、手を動かして考えているからこそできることです。
また仮に、できていない点を先生に指摘されても、それによって改善されて成績が伸びることはあまりありません。
自分で手を動かしながら、自分で気づくことが発想力アップおよび苦手箇所の改善・克服につながります。
そして、自分で気づいて考えて自分なりのコツをつかめるようになると、どんどん問題が解けるようになって、どんどん問題を解く量が増えます。
その結果「気づいたら得意教科になっていた」というのはよくある話です。
成績が伸びる生徒の共通点とは?
勉強が苦手な生徒は、どこかに「自分は勉強ができない」という思いを持っていることが少なくありません。
それもあってか、目標設定が苦手な傾向もあります。
例えば、私のほうから「つぎ80点めざそうよ!」と言ってみても「ムリです」と自分で制限を作ってしまうことがあります。
また、テスト前特訓である「勉強道場」で、目標点数として「80点」と書いているものの、私に言われたから書いている感じがして数字にあまり気持ちが乗ってないこともあります。
もちろん目標は、志望校や点数を明確にすればいいというわけではありません。
志望校や点数を明確にするのは、本当は「何のために成績を伸ばしたいのか?」や「何のために高校に行くのか?」といったことを明確にするためです。
そして、そのような目標が明確な生徒ほど目的意識を持って勉強しますし、成績も伸びる傾向があります。
そこで、生徒たちにより明確な目標を持ってもらうための取り組みのひとつとして、当塾では「探究授業」を行なっています。
当塾では探究学習を行ってまいりました
当塾では、子どもたちのキャリア教育の一環として、探究学習(探求授業)を行ってまいりました。
探究学習用の教材を用いながら、例えば「世界の環境問題を解決するために、自分にはどんなことができるだろう?」といった問いから、生徒と社会が身近になるはたらきかけを行っております。
実際に生徒たちは、社会的な大きな問題に対して「世界で起きてることなんて、自分たちには何もできないよね」と結論づけることはありません。
むしろ「何もしなければそのままだし、世界の問題は変わらないかもしれない。けれど、身近にできることで世界は変わりはじめるかもしれない」ということをリアルに実感しはじめています。
また、私以外の社会人の方をゲストに招いて、子どもたちの質問に答えてもらうといった機会も設けています。
ゲストには、大企業に勤めておられた方や海外でお仕事をされていた方など、多様なバックグラウンドをお持ちの方々にご協力をいただきました。
そして、ゲストの方のお仕事や生き方に耳を傾けながら、子どもたちの目の色は変わっていきます。
その結果、自らの将来について具体的に考え、希望を抱きはじめるようにもなっています。
そして今後はさらに、各科目の勉強がどう未来につながって行くのか?にまで踏み込んだ授業を検討しています。
当塾は勉強を教えるだけの学習塾ではありません
以上より、翔優館はただ勉強を教えるだけの学習塾ではありません。
勉強をきっかけに、子どもたちの豊かな未来を実現するための環境を提供しています。
最後に、お子さまの成績アップおよび豊かな未来に興味をお持ちのご家庭におかれましては、一度、当塾の体験授業にお越しいただければと思います。
当塾の授業が、本当にお子さまにとってプラスになるのか?を、実際に体験してお確かめください。
最後まで、お付き合いくださいまして感謝いたします。